海やプールでキレイに6つに割れた腹筋-シックスパック-をもつ人をみて、「羨ましい!」と思ったことはありませんか。本記事ではそんな腹筋を作るために効果的な「クランチ」のやり方を紹介しています。さあ、あなたも頑張って鍛えこみ、美しいシックスパックを手に入れましょう!
腹直筋は一般的に腹筋と言われている部位で、シックスパックに関係している筋肉です。腹直筋は主に体を丸める動作や、あおむけの状態から起き上がるときに使われます。腹直筋をしっかり鍛えることによりたくましいシックスパックを手に入れ、ポッコリおなかの防止、改善にもつながります、
腹斜筋は腹斜筋の横についている筋肉で、ここを鍛えることによって引き締まった印象を与えるだけでなく、きれいなくびれを手に入れる手助けをすることができます。腹斜筋は主に背中を曲げる、上半身をひねるときなどに使われます。
ポッコリおなかは腹直筋の筋力の低下が原因と一般的に言われています。そのため、クランチでしっかりと腹直筋を鍛えてあげることでポッコリおなかを改善し、きれいなラインを作ってくれます。
クランチでおなか回りを鍛えると、筋肉が引き締まるだけでなく、脂肪燃焼効果も期待できて引き締まった腹筋やキレイ場くびれを手に入れることができます。
姿勢が悪い人の中には筋力が弱いことが原因であることも少なくありません。クランチで筋肉を鍛えることにより、体幹部が安定し、姿勢改善が期待できます。
そもそも腹直筋は背骨を丸める役割を担っている筋肉です。したがって、上半身を丸めながら動作を行わなければ腹直筋をフルに活用できているとは言えません(腸腰筋という腰の筋肉に相対的に大きな負荷がかかっています)。へそを見るようなイメージでトレーニングをしていきましょう。
こちらの書籍 ※1)にも書いてある通り、お腹をへこませながら腹筋運動を行うことでより強い負荷を与えることができます。腹筋は自重で行うことが多く、ただでさえ加重することが難しいトレーニングなので、こうした工夫を取り入れていくことが非常に重要になります。
正しい方法で呼吸し、腹圧をしっかりかけることを意識しながらトレーニングすることが重要です。
クランチなど腹直筋をメインターゲットとするトレーニング以外でも、サブターゲットとして腹筋に負荷はかかっています。したがって、例えばスクワットと同じ日に腹筋の種目を行う場合、序盤に腹直筋を追い込んでしまうとスクワットのパフォーマンスが落ちてしまいます。メインとなるトレーニングが終わった後に行うようにしましょう。
腹筋を鍛える代表的なトレーニングとされるクランチとシットアップですが、その違いを理解していますか?自分にあったトレーニングを選んで、効果的にシックスパックを作っていきましょう。
シットアップは股関節屈筋へ負荷がかかる分、腹直筋への負荷が軽減されます。そのため、腹筋を集中して鍛えたい場合はクランチが適している一方、腸腰筋なども同時に鍛えたい場合はシットアップが適していると言えます。目的に応じて使い分けをしましょう。また、シットアップは腰を痛める危険性が指摘されているので、しっかりと背中を丸め、腰を反らないように注意して行いましょう。
腹直筋を鍛えるにはどのような回数で行うことが重要になるのでしょうか?東京大学の石井直方教授が監修している『筋肉のしくみ・はたらきパーフェクト事典』ナツメ社 によると、腹直筋における速筋と遅筋の割合はそれぞれ53.9%、 46.1%ということです。腹筋トレーニングは高回数でやっても効果があると思われがちですが、実は速筋の割合が半分以上を占めているのです。
どんなに高回数でトレーニングをしても、小さな負荷で行なっている限りはターゲット筋肉のうち遅筋の部分しか使われません。筋肉のうち肥大に繋がる速筋は、大きな負荷をかけた時に初めて働きはじめるので、シックスパックを目指すなら自重で何百回もやるのではなく強い負荷をかける方が効果的です。
また腹直筋を筋肥大させるほどの強い負荷をかけるとしたら、他の筋肉と同様オーバーワークに注意する必要があります。48時間〜72時間の休養をしっかりとって行うようにしましょう。逆に、毎日行えるようなトレーニングは肥大のために十分な強度でないことが考えられます。シックスパックの形成というのは腹直筋の筋肥大と皮下脂肪の燃焼という2つの要素からなっていることをしっかりと抑え、強度を十分高くしてエクササイズをしてください。
以上のことから、10回〜20回で限界となるような負荷で3〜4セットを正しいフォームで行うことが重要となります。
正しいフォームで10回行うのが難しい人は以下の方法で行なってみましょう。無理して回数をこなそうとするのではなく、負荷を軽くしてでも正確に効かせることがシックスパックへの近道です。
背中の下にクッションを置いたり、高さの調節が可能なベンチを利用したりして、少し上体が起きた状態ではじめると負荷が下げることができます。
クランチをする際、腕の位置が、腹に近いほど低負荷、頭に近いほど高負荷になります。頭の後ろで手を組んでクランチを行うのが辛い人は、腕を胸の前で組んだ状態、それでも辛い人は腕を腹の上に置いた状態で行ってみましょう。
正しいフォームで25回以上を余裕で行える人は、以下の方法で負荷を上げましょう。前章で説明した通り、単に回数を増やすだけでは筋肥大への効果が薄くなってしまいます。
スロートレーニングとは、その名の通りゆっくりトレーニングを行うことで負荷をあげる方法です。ゆっくりやることで筋肉が収縮している時間が長くなるため、高負荷になります。通常のスピードで余裕を感じてきたら、3秒で上げて、3秒で戻る、というようにスロートレーニングを導入してみましょう。
ダンベルやバーベル用のプレートを手に持って行うことで負荷を上げることができます。ウェイトは胸付近で抱える、または頭の後ろで持ってクランチを行ってみてください。
ジムなどにおいてあるデクラインベンチを使うと負荷が高まります。地面で行う時よりも背中が下がるため、腹直筋をストレッチすることができるからです。ジムに通えるかたは傾斜を積極的に利用してみましょう。
腹筋は主に腹直筋・腹斜筋・腹横筋の三つの筋肉でできており、クランチのバリエーションを変えることでお腹全体をバランスよく鍛える事ができます。
リバース・クランチは通常のクランチとは逆に、両膝を胸に近づけることによって腹直筋を鍛える種目です。一般的なクランチでは腹直筋の中で比較的上部が鍛えられるのに対し、リバースクランチは腹直筋下部を特に鍛えることができます。大胸筋や三角筋をさらに細かく分けてトレーニングする方は多いですが、慣れてきたら腹直筋も上下に分けてトレーニングしていきましょう。
アブドミナルマシン・クランチは文字通りマシンを使ったクランチであるため、重量を調整することで常に適切な負荷でのトレーニングができるということに最大のメリットがあります。近くにジムがあるという方は積極的に取り入れてみてください。
ケーブルマシンを利用して腹直筋上部にかなりの負荷を与えるトレーニングで、特に追い込みで使用されます。ピンポイントで強烈に腹直筋を鍛えることができるので、上級者の方におすすめのトレーニングです。
ケーブルクランチについて詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてみてください。
初心者からも気軽に取り組めるのがこのバランスボール・クランチです。ボディビルダー・トレーニング指導者の山本義徳氏は、バランスボール・クランチこそがもっとも効果的なクランチと述べています。
その理由として彼は腹直筋の可動域が前方に25度、後方に35度であり、床で行う腹筋トレーニングでは十分に可動域を活用できていないことを挙げています。対してバランスボール・クランチは上体をそらした状態で動作をはじめることで前後の可動域をフルに使うことができるため、効果的に腹直筋鍛えることができるというのです。
(参考:山本義徳(2017) 『部位別トレーニング法 -胸と背中、腹編-: 山本義徳 業績集 10』)
以下では、腹斜筋に強い刺激を与えるクランチのバリエーションを解説します。
腹直筋のサイドの腹斜筋を鍛えると腹直筋の横に筋が入り、腹筋全体の見栄えが良くなります。しかし冒頭で解説した通り、腹斜筋を鍛えることがくびれに直結するかというと、そういうことではありません。くびれを作る際に何よりも大事なのはやはり食事管理によって脂肪を落とすことです。腹斜筋のトレーニングはあくまで補助と考えましょう。
腹斜筋を鍛えたい初心者の方におすすめなのがこのサイドクランチです。動きは地味ですが、確実に負荷を与えることができます。
サイドクランチについて詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてみてください。
腹斜筋を鍛えたい中級者以上の方におすすめなのがこのバイシクルクランチです。
ここでは、シックスパックへ向けてトレーニングを行う方へ向けてメニュー例を書いていきます。もちろんここに挙げたものは一例でしかありませんが、メニューが組めなくて困っているという方は参考にしてみてください。トレーニングは先ほども書いた通り、48〜72時間の間隔をあけて行うようにしましょう。
本記事ではクランチのやり方や注意点、シットアップとの違いなどを説明してきました。クランチは腹筋を鍛えるにあたって最も基本的なトレーニングです。トレーニングを重ねるうちに回数をこなすことはできるようになっていきますが、回数を増やすのではなく、スロートレーニングやウェイトを導入して一回あたりの負荷を上げて行うようにすることが重要です。
正しいトレーニング方法で、最速でシックスパックを手に入れましょう。
腹を思い切りへこめることを「ドローイン」と呼びます。ドローインした状態では、まず腹部が細くなります。そして体幹部全体が長くもなります。この状態で腹筋のエクササイズを行うと、通常より長く引き伸ばされた状態からスタートすることで伸縮率が高くなり、一般的な腹筋エクササイズに比べ、腹部筋群に強い刺激を与えることが可能となるのです。出典:山本義徳(2017) 『部位別トレーニング法 -胸と背中、腹編-: 山本義徳 業績集 10』[Kindle版]